AGAとは
AGAとは、Androgenetic Alopecia（男性型脱毛症）の略称で、男性に多く見られる一種の脱毛症です。
男性ホルモンの作用により頭頂部や前髪部分の毛髪が徐々に細く短くなっていく症状が特徴で、脱毛が進行すると、部分的に薄くなったり、全体的に髪の毛が減っていくことがあります。
今回はそのAGAの治療について、内服薬を中心に副作用やデメリットについて詳しく説明します。
フィナステリドとミノキシジル
まず、AGA治療の内服薬としてよく知られているフィナステリドについてです。フィナステリドは、男性ホルモンであるテストステロンが5αリダクターゼという酵素によってジヒドロテストステロン（DHT）に変換されるのを抑制する薬剤です。このDHTが薄毛や脱毛に関連するとされるため、フィナステリドはAGA治療に有効とされています。
しかし、フィナステリドには副作用があることが報告されており、性欲減退や頭皮のかゆみなどが起こることがあります。これらは服用した僅か数％の人にしか発生しないことがわかっていますが注意は必要です。
次に、ミノキシジルについてです。ミノキシジルは、血管拡張作用を持ち、毛髪の成長を促す作用があるとされています。
ミノキシジルは、軽度な頭痛や発疹などの副作用が報告されていますが、一般的にはフィナステリドよりも副作用のリスクは低いとされています。
簡単にまとめると、フィナステリドは抜け毛の予防、ミノキシジルは髪の毛を生やす力を強くする薬です。
副作用と期間
フィナステリドやミノキシジルによるAGA治療は、長期間にわたって継続する必要があります。治療を中断すると、改善された状態が元に戻ってしまうことがあるため、継続的な服用が必要です。
そして、フィナステリドやミノキシジル等の薬による治療を始めると、しばらく脱毛が起こることがあります。これを「初期脱毛（しょきだつもう）」と呼びます。
初期脱毛はAGA治療の初期現象で、治療を開始してから1ヶ月程度の期間に発生することが多いです。脱毛の程度には個人差がありますが、軽い場合には目立たない程度のものから、場合によっては頭頂部や前髪部分が薄くなることもあります。
初期脱毛が起こる原因は、乱れてしまった髪の毛の成長サイクルを治療薬によって戻すことで、毛髪の生え変わり周期が変化するためです。治療薬には脱毛を抑制する作用があるため、稀にその作用が働き始める前に、一度脱毛が増加することがあります。しかし、初期脱毛は一時的な現象であり、治療が継続されることで徐々に改善される傾向があります。
つまり初期脱毛が起きているということは、治療薬の効果がしっかり出ているという証拠でもあります。いきなり髪の毛が抜けてしまったからと言って、治療薬の使用を中止せずに継続することが大事です。治療薬の効果は、継続して使用することで長期的に現れるため、治療薬の使用を中止してしまうと、改善されたAGAの症状も再度悪化する可能性があります。初期脱毛が心配な場合は、治療を開始する前に医師に相談し、確認することが大切です。
内服薬によるAGA治療は効果が現れるまでに時間がかかります。フィナステリドの場合、約3か月から6か月程度、ミノキシジルの場合も、数ヶ月程度の継続的な使用が必要とされています。今までの実績から治療効果には期待できますが、その効果を即座に実感することはできないため、AGA治療は長期的な目で見る必要があり、また金銭的な面でも検討をする必要があります。
上記で述べたようにAGA治療には副作用やデメリットとなる点もあるため、AGA治療を行う上では、医師との相談が非常に重要です。自己判断で治療を始めることは避け、必ず医師に相談し、適切な治療法を選択するようにしましょう。
AGA治療で後悔しないために
最後に、AGA治療を行う以前に生活習慣や食生活の見直し、ストレス管理なども重要です。根本的な原因でもある生活習慣の改善を怠ってしまうと、治療による効果が落ちてしまいます。健康的な生活習慣を取り入れるということも治療の一環です。
また、AGA治療は効果的な一方で、副作用やデメリットにも注意が必要です。治療前には必ず医師との相談や確認を行い、治療期間中も根気強く取り組むことが大切です。先に述べた生活習慣の見直しも併せて行い、AGA治療の効果を最大限に引き出しましょう。
